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9/2の宿主様の誕生日をもちましてバク獏100枚書けたのでサイト閉鎖しました。 二ヶ月弱ですがありがとうございました。
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君を想って流す涙の色は何色だろうか。




闇を想って黒く染まる。
血を連想して赤く染まる。
広大な海のようだと青く染まる。
瞳に射抜かれ灰紫に染まる。
そしてたまに見せる月明かりの様な笑みに黄色に染まる。




君は闇そのものだと言っていたけれど、
思い出せば豊かな色彩に溢れていた。




光の加減でエメラルドグリーンにも光る瞳と、
前世での褐色の壷惑的な君の肌と、
白銀の雪を思わせる肩までの髪と、
そしてやっぱり全てを覆う漆黒の闇と。




君が居た事実すら、黒く塗りつぶしてしまえたらいいのに。
心にぽっかりと開いた穴がじゅくじゅくと化膿して、全ての器官を侵す時、
堰を切って壊れる涙腺から流れる涙の色は、きっと代わり映えのしない透明なものなのだろうけれど。




思い起こせば豊かな色彩を持っていた君を想い、溢れる涙もまた、
思い出に染まる時、着色されていくのだろう。




それはまるで君の様に。




【ラヴカップルに10のお題】 :ユグドラシル 05:CLEAR TEARS
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ちょっとアングラなので一応ワンクッション。やっぱり対したことはないです。
喘ぎ声を書くのも恥ずかしいチキンマイハート。




薬指から縛り付ける愛の枷。
羨ましいと思うのは、乙女チックな思考なのか、それとも、




PAIR RING




露店で見かけた玩具みたいな指輪から目が離せなくなって。
彼女に買ってあげなよと話しかけられて我に返った。
あげる相手いないからと苦笑交じりに言葉を返せば、男前なのに、なんて驚かれたけれど、もう既にその言葉は僕の心の上を滑り落ちていくだけだった。
あげる相手はいないけれど、もしも贈るとしたならば、たった1つで事足りるだろう。
二心同体。便利な世の中になったものだ。
僕の意中の相手は僕の心を勝手に巣食って、そのまま此処に居座ってしまった。何故そんな奴に惚れているのか、と問われれば、絆されているだけだと弁解したい。身勝手で傍若無人な最低な男に絆されている時点で、既にどうかしているのだけれど。




銀装飾のシンプルな飾り気無いリングが、僕の目線を奪い続ける。
露天商が『やっぱり誰かいるんでしょう』と言っている、その言葉もするりと零れ落ちて、意識の全てを持っていかれるんだ。
こんな簡単なもので君を縛れるのなら、それは願っても無い事だもの。
左薬指への重い枷を、君が僕の身体を乗っ取る度に苛んでくれるのなら、それはとても気分がいいね。





薬指から縛り付ける愛の枷。
羨ましいと思うのは、乙女チックな思考なのか、それとも、




君を縛りつけたい捕縛願望なのだろうか。




【ラヴカップルに10のお題】 :ユグドラシル 03: PAIR RING




聴こえなくてもいいから、ちゃんと聴いて。
聴こえたフリでいいから、こっちを向いて。
たかが愛の歌だと言って、馬鹿にしないで。



LOVE SONG




喉元を通り過ぎていく息はひゅうひゅうと虚しく空を切るだけだ。
言葉を紡ぐより先に舌が乾いてひりひりと物悲しい感情だけが舞い上がる。
埃っぽい部屋の片隅で君の残骸を抱きしめて、愛を囁くなんて馬鹿げていると、
もし君が此処に居たら揶揄する様に笑うのだろうか。
それでも、それでも良いから帰ってきてよ、と、幻の君に強く乞うた。




懇願する愛情のはけ口を歌にして捻り出してしまいたいけれど、
もう声が出ない上に君も居なかった。
泡になって消えていった人魚の気持ちが今なら少し判るよ。
喉の奥で弾けて消える、愛の歌は、
歌えないんじゃ無いんだ。
聴こえないだけ。
言葉にならないだけ。



涙も流れない、乾いた身体で、乾いた喉の奥底で、君を想う歌を歌う。




聴こえなくてもいいから、ちゃんと聴いて。
聴こえたフリでいいから、僕を見て。
擦り切れた愛の歌をそれでも必死で紡ぐから。





置いていかないで。



【ラヴカップルに10のお題】 :ユグドラシル 02:LOVE SONG




僕は君に隠し事なんて出来ない。心の内を全て掌握されている、という事は包み隠す事すら出来ず、全ての感情を垂れ流しにするも同じという事だ。なんというか、やってられないよ。

『君に見せない様に鍵をかける事は出来ないの。』

何も全てに鍵をかけさせろ、だなんて言ってない。けれど人には触れてほしくないものが一つや二つは存在するものだ。プライバシーの侵害もいい所だ、と非難してみた所で君にはまるで効果が無い事も判っているけれど。

『無理だな。』

判ってはいたけれど、至極あっさりと撥ね付けられてはぐうの音も出ない。せめてもう少しオブラートに包んでほしいものだ、と言ってやりたいが、君にそんな芸当は不可能だものね。僕には君の心全ては読めないけれど、君という人物像は大分読めてきた。君が僕の心を全て把握していても、僕だってきっと其の半分くらいは君の事を理解出来ている筈だと言わせて欲しい。君の心に立ち入る事は出来ずとも、僕は君の表情だとか仕草だとか、そういったサインを見逃さない。腕を組む、だとか、眉根を寄せる、だとか、そういう判りやすいサイン以外にも、眼球の一瞬の動きだとか、それこそ目には見えないオーラだって、カテゴリ分けが出来る程には理解したよと自負したいんだ。




君に対して秘密のサインを作る事が不可能だとしても、君の秘密のサインを読み取るぐらいは、許してほしいね。





【ラヴカップルに10のお題】 :ユグドラシル 01:SECRET CODE
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HN:
すめ。
年齢:
38
性別:
女性
誕生日:
1987/05/02
自己紹介:
Coccoだいすき愛してる。
ばくばくは結婚して第三子おめでたくらいいってる。
と思ってるぐらい頭沸いてる。でも書く小説は全くそんなことはなく、たいがい甘くない。
でも甘いのもあるよ。
ほぼバク獏でたまに他。みたいな感じ。
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