06：したいから、させて

結構ギャグっぽい文体にしてみたが、シモいのでワンクッション。
これ恥ずかしかったです・・・。すいません途中で終わります・・・。

欲情してどうしようも無い熱帯夜、君はとんでもない焦らしプレイを発動させた。
『俺様をその気にさせたらシてやるよ。』
ああ、何ていうトラップカードだ。それでターンエンドなんて泣けてくる。こちらには伏せカードなんてものは無い。正攻法で真正面から突っ切るしかないのか。手札には生憎と戦力を増強させる様な装備カードも魔法カードも揃っていなかった。信じればカードが答えてくれるなんて嘘っぱちだね。所詮、運試しの遊びじゃない。
『どうしたらその気になるの？』
心理フェイズ、なんてよく判らないから直球勝負をかけてみる。出たとこ勝負とはまさにこの事だ。
とりあえず君がふんぞり返ってソファに座っているのを良い事に、僕は地べたにぺたりと座って上目遣いに君を見上げた。目の前に君自身がある、というのがいやらしいね。
無意識にズボンの上から撫でてみると、君はさもおかしそうな顔で僕を見た。
『聞かなくても判ってンじゃねェの？』
くつくつと喉を震わせて笑いながら僕を見下ろす。ああ、たまんない！その目に見つめられているだけで僕はもう十分その気だというのに、君はと言えば素知らぬ顔なんだから。
『うーん、これだけじゃまだ駄目なんでしょ。』
ズボンの上からなぞってみても、其れだけで主張してくれる程君は優しくない。当たり前だ、と突き放されてしまったから、仕方なしにジッパーを下ろしてみた。下着越しにやわやわと撫でたって無意味な事も判っているけれど、それ以上に移行するには勇気が必要だ。ああ、それか君の一声だね。君がその冷たい瞳で僕に命令してくれたら、僕にとってこれ以上ない手札増強の必殺コンボなんだよ。
まだ僕にはこの先に進めるほどの手札が揃ってないんだから、お願いだよ。
『ったく、だらしねェ・・・。』
チッ、と舌打ちされたかと思うと、君がベルトをカチャカチャと外す音が耳に入ってきた。ジッパーだけじゃ勿論その先に進める筈が無いからだけれど、その音が何となく気恥ずかしくて堪らない。したくてしたくて、たまらないのは僕のほうで、君は仕方なしに付き合う。そう告げられているようで、とんでもなく熱が昂ぶる。自分自身は触れてもいないのに存在を主張しだして、そのあられもなさに僕はますますそれがほしくなった。
『オラ、こっから先はわかんだろ。』
ぱさ、と衣擦れの音がしたかと思うと、君自身が目の前にあった。ごくり、と喉が鳴る。淫乱、と笑われて、ぞくぞくと背筋を這う快楽が理性を綺麗さっぱり吹き飛ばす。これがほしい！と全身が訴えるんだ。
早く君に貫かれたい、と体中が欲するから、躊躇いもせずにしゃぶりつく。
『しっかり咥えろよ、宿主様。』
『っ・・・ぅん・・・』
ぱくり、と口を開けて君自身を咥え込む。舌を使わないと君はその気にならないとしっているから、一生懸命奉仕の時間だ。これで君のLPを少しでも削れたらいいんだけど、削られていくのは多分僕のLPばかりだろうね。
したいから、させて、なんて言ったって君がその気にならなければそこで試合は終了だ。
僕の手札に残る奉仕の魔法カードが、君のトラップカードを破壊出来るかはこれからの頑張り次第だけれど、




ああ、僕のLPはとっくに0だよ！





【抱いて抱かれて10のお題】 ：SILENT SPEECH　06：したいから、させて