9/2の宿主様の誕生日をもちましてバク獏100枚書けたのでサイト閉鎖しました。
二ヶ月弱ですがありがとうございました。
夏も真っ盛りな8月中旬、日本は絶賛お盆期間である。死者をもてなすという風習を見習い、僕もきゅうりと茄子と割り箸でお手製の牛馬を作ってみた。行きは早く来れるように馬を、帰りはゆっくり帰れるように牛を。そうして死者に思いを寄せるのだ。テーブルの上にちょこんと2つ、野菜で作られた動物を並べ、こんな簡素な物で死者が戻ってきてくれるなんてお手軽だなぁ、と可愛げの無い事を考える。そもそも僕が呼び寄せようと思いを馳せている人物は、古代エジプトの邪神様なのだ。日本の風習に乗っかってひょっこり現れるなんて、思ってもいない。
『あーあ。』
テーブルの上で異様な存在感を放つ茄子を指先でつついてみると、ごろん、とバランスを崩して倒れてしまった。4等分された割り箸が突き刺さっているだけの不格好な代物だったから当たり前だけれど、それでもあっけない転倒には眉根を顰めてしまう。 馬のつもりで作っていた茄子が倒れて、なんだか軽い絶望に見舞われたからだ。
どうせ君は帰ってこない。
伝統ある日本の風習でも、それだけはどうしようもない。
『帰ってきてよ、ばか。』
ごろんと倒れてしまった茄子のように僕もごろんと寝転がった。
遠くなった天井を眺めながら呟いた本音は、しんと静まり返ったこの部屋に虚しく通り過ぎていってしまった。
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プロフィール
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すめ。
年齢:
37
性別:
女性
誕生日:
1987/05/02
自己紹介:
Coccoだいすき愛してる。
ばくばくは結婚して第三子おめでたくらいいってる。
と思ってるぐらい頭沸いてる。でも書く小説は全くそんなことはなく、たいがい甘くない。
でも甘いのもあるよ。
ほぼバク獏でたまに他。みたいな感じ。
ばくばくは結婚して第三子おめでたくらいいってる。
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でも甘いのもあるよ。
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